■採集方法の違い
まずははちみつとメープルシロップの採集方法の違いについて詳しくご紹介します。
はちみつはミツバチの巣から
はちみつの採蜜方法はその名の通り、ミツバチの巣から採蜜する甘味料です。はちみつはミツバチがいろんな花から採取した花蜜(かみつ)を、ミツバチが巣の中でミツバチの羽で濃縮させているので濃厚な甘味料があることで人気があります。
はちみつは素となっている花の種類によって旨味が変わり、色や栄養素、成分も変わるので食べ比べすることができます。
世界中でさまざまなはちみつが発売されており、時期によっても風味が変わるのが特徴的です。そのため、はちみつは飽きずにいろんな味を楽しむことができます。
メープルシロップはカエデの木の樹液から
メープルシロップはサトウカエデ・イタヤカエデなどカエデ属の植物から採取した蜜のことを言います。カエデ属の植物に直接傷をつけて、朝夕の気温の変化を利用してあふれ出る樹液を採取していきます。採取した樹液を煮詰めていき、シロップ状にしていきます。
メープルシロップは基本的に何種類かの色のグレードがあり、それにより風味も変わります。採取してから1度人間の手で煮詰めているので、保存方法がはちみつとも変わります。
■味と香りの違い
同じ甘味料として使用されているはちみつとメープルシロップですが、はちみつとメープルシロップはそれぞれ味や香りが全く違います。はちみつとメープルシロップの種類によっても風味が変わるのも特徴的です。
今回はそんなはちみつとメープルシロップの味と香りの違いについて詳しくご紹介します。はちみつとメープルシロップの味と香りの違いは実際に味わって比べることおススメします。
はちみつの味と香り
はちみつの味の特徴は、甘みがさっぱりしているものに人気があります。はちみつは種類にもよりますが、甘みにコクがあるので大人の味を楽しめるとの声も多いです。健康的に痩せたいダイエット食品としても大人気。
甘みの強いはちみつは、一口食べるとはちみつの香りが一気に口の中に広がっていき、花蜜(かみつ)が自然の力で凝縮されている旨味は人の手では作り出せない味になっています。
甘みの強いはちみつは少量でも甘味料として美味しく仕上がるので、料理にも使いやすいと言われています。はちみつの種類によって食べ比べしていきましょう。
メープルシロップの味と香り
メープルシロップははちみつよりも甘みがさらさらとしています。甘みが抑えられていますが、メープルシロップの香りは食欲をそそります。洋菓子によく使用されているのがメープルシロップです。
メープルシロップははちみつよりもクセがないので、小さい子供でも食べやすい味わいになっています。そのため、子供の定番お菓子であるホットケーキでもメープルシロップが使用されており、自宅に常備している方も多いです。
■栄養素の違い
天然の甘味料であるはちみつとメープルシロップは、それぞれ栄養素が変わっていきます。はちみつとメープルシロップはそれぞれ栄養が高いですが、自分の身体と相談しながらはちみつとメープルシロップの栄養を補給しましょう。
はちみつの栄養素
栄養価が高いと言われているはちみつは、メープルシロップとの栄養の違いがあります。はちみつにはブドウ糖と果糖という単糖類、わずかですがオリゴ糖も含まれているのでカロリーが少し高めですが女性に嬉しい栄養がたくさん含まれています。
はちみつの栄養は花の種類によっても異なりますが、基本的にビタミンCやナイアシンなどビタミンの栄養素が幾分含まれています。女性に嬉しいアミノ酸も入っている。
メープルシロップの栄養素
子供からも人気のあるメープルシロップの栄養素は、先ほど紹介したはちみつとは違います。メープルシロップははちみつと違ってビタミンの栄養素が少ないですが、ミネラルをはちみつより多く含んでいます。
メープルシロップの栄養素は鉄分、カルシウム、カリウム、亜鉛、マンガンとなっており、女性にはもちろん男性にも嬉しい栄養素が含まれています。健康に気を使っている方でもバランスよく摂取でき、甘みもあるので良いこと尽くしです。
■ダイエットはメープルシロップ
蜂の巣で濃縮されるはちみつと楓の樹液を濃縮して得られるメープルシロップは、どちらも人気のある甘味料です。
カナダの大地の恵みをたっぷり吸い上げたカエデの樹液から作られるメープルシロップは、他の一般的な甘味料に比べると、日本人に不足しがちなカルシウムやマグネシウム、タンパク質や糖質お代謝に欠かせない亜鉛、余分な塩分(ナトリウム)を排出するカリウムといった注目のミネラルをバランスよく含んでいるためダイエットにおすすめです。その他、ビタミン、アミノ酸、たんぱく質、有機質、ポリフェノールも含まれていて、白砂糖やはちみつと比べてカロリーが低いのが特徴です。また、農薬はもちろん着色料や添加物など化学物質を一切含まず、高温で煮詰める過程で殺菌されている安全、安心な食品です。
また、アメリカ・ロードアイランド大学は、メープルシロップに含まれている67種類ものポリフェノールを特定しました。その中には、煮詰める段階で生成される「ケベッコール」と名付けられたものもあります。
一方、東京大学大学院の研究チームは世界で初めてメープルシロップの肝臓保護効果と肥満を抑制する可能性があることを動物実験では示しています。
赤ちゃんからお年寄りまで、安心して口にできるメープルシロップは、健康という視点から毎日の「食事」を見直す意味でも、今求められている食材といえます。
栄養素 | メープルシロップ | はちみつ |
---|---|---|
エネルギー(kcal) | 257 | 294 |
タンパク質(g) | 0.1 | 0.2 |
脂質 | 0 | 0 |
炭水化物(g) | 66.3 | 79.7 |
ナトリウム(mg) | 1 | 6 |
カルシウム(mg) | 75 | 1 |
カリウム(mg) | 230 | 18 |
マグネシウム(mg) | 18 | 1 |
マンガン(mg) | 2.01 | – |
亜鉛(mg) | 1.5 | 1 |
ビタミンB1(チアミン)(mg) | 微量 | 微量 |
ビタミンB2(リボフラビン)(mg) | 0.02 | 0.01 |
ナイアシン(mg) | 微量 | 0.1 |
成分値:日本食品標準成分表2015年版(七訂)より抜粋 可食部100gあたりの成分値